改造するにあたって

第1話 改造するにあたって OHVエンジンを改造するに当って考えなければいけない事。 カブ系のエンジン(つまりは横型)を改造する時まずは方向性を考えなければいけない。 高回転型かトルク型である。 しかし、この際2通りだが好みの問題と見て良い。また必然的にトルク型設計に達してくる。それは単気筒ならではでないだろうか。 ボアアップする際、ほとんどがノーマルクランクを使い52mmピストンを使うため形式的には高回転型となるこのためだろう。 ピストン系は54mmがほぼ上限(最近はもっと大きいのが出たようだが)クランクも54mmが上限のようであり結局はスクエアな設計となってしまう。 ピストン52mmで88ccチューニングの際問題となるのがトルク。∴ロングクランクを組む(たとえばCD90の49.5mmクランク)と言った行程を踏み改造していく。 上を目指せば結局54×54になってしまうのだ。 何が言いたいのか? ベースをしっかり作り作り込んでいくことが大切なのだ。そしてどうしたいのか? ノーマルクランクで作るのか? 90系クランクかはたまた社外クランクかである。 多方向性なこのエンジンを改造しているとよく目的を忘れがちであり結局良い結果が得られない事がある。 その為にも方向性を持つことが大切である。 以下クランク周りの話し こうすることで改造の爪を煮詰めることが容易であるためハイチューンしやすい。 またこのエンジン独特だがミッションを決めておくのも有効だ。 クランクは出来る限り開けたくない物。やはりしっかり組んでおきたい。 その為にもベアリングからクランク芯だし・ミッションにはこだわりを持って組んでもらいたい。 その上で腰上を煮詰めていくわけだ。 またハイチューンになるとケースの内圧にも注目したい。 これはノーマルのブローバイ排気口では容量が足りないのだ。ここでケースにニップルを取り付けホースで出してやる。すると内圧による回転抵抗がなくなるためスムースになるのだ。余談だが2stでは逆である。内圧を高め1次圧縮を高めることでパワーが出る。 さて、内圧加工・ケース加工クランク芯だし・ミッションと来たが内燃機屋に任せるのが1番だがここでクランクの芯だしについて知ってもらいたい。 クランクというのは円形であり軸は円柱である(回転物なのだから当たり前)つまり本来の真円は存在せず(円周率は3.14の為)若干のずれが生じる。じゃあバランスが取れないかというとそうではない。 1.材質が一定でない説。 これはどの場所も密度が一定かという疑問。精密に言えば誤差がある。製品1つ1つが異なってしまうのだ。まずはこの中から抜群の1つを選ぶのが良い。 過去にレースではクランクを何本も用意しその中から1つを選んだりしていた(ピストンも同様) 2.正バランスと動バランス 正バランスとは止まった状態のバランスである。静止状態で取るのが基本だ。しかし実際には芯だし・バランス取りでは動バランスで取らなければならない。 もちろん回転時のバランスでエンジンが変わってしまうからだ。 組み付け時 ここで注意したいのが”クランクを出来るだけピッチリ組み付けること”である。もちろん熱膨張を考えたクリアランスは不可欠だ。しかし実際クランクの横ずれは多くこれを埋めるのがベターだ。 また組付けの際絶対にクランクを叩いてはいけない。芯がずれてしまうからだ。 またケース内のバリははっきり言ってどうでも良い。好きにするといい。性能には関係ない。 これで腰下関連は終わりだ。 一般的な改造を視野に入れて考えてみた。 もちろん腰下に手を入れる必要は全くない。 ノーマルで腰上のみ改造するのも悪くない。 このように自由にいじれるのもカブ系横型エンジンの良いところであるのだろう。